占いがあたる,とは何か?

  • IT系の人達や理系の人達というのは,占い的なものについて極めて懐疑的にみえる.俺は占いに理論的根拠があるとは思っていないが,経験的に星座占いはめちゃめちゃ信じている*1.毎朝のTVKsakusakuの星座占いと毎週のぴあの星座占いのチェックは欠かさない.
  • 昔,星座占いなんて絶対に当たらないと会社の人たち数人にいじめられたので,ちょっとハナをあかしてやりたいなどと思って実験を提案した.星座占いというのは,星座というラベルと占いというデータがセットになったものと考える.俺はみずがめ座なので,例えば
    • ラベルL=みずがめ座
    • データD=今週は健康に注意.調子こいてると風邪引きます

みたいな占いがあったとしよう.星座は通常12個なので,星座占いは,H={ (L1,D1),...,(L12,D12) }から構成される.

  • さて占いがあたる,とは何か? それは今週起こった出来事Eを振り返って,{D1,...,D12}から,ラベル(つまり星座)を見ないでEにもっとも近いデータD(つまり占い)を選んだとき,そのラベルが自分の星座である確率が高い,という現象のことである.これは機械学習でいうところの教師つき学習における汎化誤差に似ている.
  • これを調べるにはいろんな方法が考えられるが,俺が提案した実験は
    1. ぴあの占いをを見ずに一週間すごす
    2. 占いの期間が終わったところで,星座を隠し,ランダムに並べられた先週の占いを読む
    3. 自分の今週の出来事に近かった順に占いをランキングする
    4. 星座を明かしてもらい,自分がみずがめ座を何位にランクしたかを記録する

これを一年続けて,みずがめ座の平均ランクが6位以上だったら星占いはランダムよりはあたっていることになる(毎週適当に選び続けたら平均6位になるはず).スピアマン検定をつかって順位相関をとってもいい.などと,とうとうと自慢げに説明して,俺は一年間ぴあの占いを絶つから実験に協力して!といったらめんどくさいからやだ,とあっさり断られた.

*1:逆に,血液型占いは経験的に全く信じていない.