旅より楽しいことがほかにあるかい?(1)

  • 旅より楽しいことがほかにあるかい?とはスナフキンの名言だ。近年は定職を持ちだいぶおさまったものの、昔は放浪癖があった。スナフキンみたいな有名でいい感じのキャラクターが「旅より楽しいことがほかにあるかい?」といってくれていると、自分の放浪癖が肯定されているような気がして、便利に思っていた。
  • なぜこのような話題かというと、昔お世話になった編集プロダクションの社長が、このほど会社をたたみ(倒産ではなく解散?休眠?)、千年旅行の行に出る(すでに出ている)のだが、その社長のブログで、スナフキンについて以下のように言及されていた。

「Hさんは、いつも寒くなるとどこかに行ってしまって、なんだかスナフキンさんみたいですね」とか、言われたわけだが、オレ的にはヒジョーに重ねてほしくないキャラなのですよ。ああいう、「おれはただもんじゃないぜ」的なボヘミアン野郎って、どうなんだ? しかも、意外と旅に出る理由を自己言及していて、カコワルイ。いっぽう、俗物でおげれつなのに、人情に疲れると面倒くさくなって、ぷいっと旅に出る寅さんは、素敵だなあ。

  • 海外を長期旅行してゲストハウスを渡り歩くような旅をしたことがある人は実感があると思うが、旅にでる理由を自己言及しているかどうか、という点は旅人を大きく二つに分ける。ひとつのタイプは旅が目的達成の手段である人間。マザーテレサの家でボランティアをする、ソイナナで女の子をたぶらかす、インド全域でstoned & shantyな生活を送る。このような人たちは外部的に旅に出る理由が明らかなので、旅にでる理由を自己言及する必要がない。もうひとつのタイプは旅自身が目的である人間。この人たちは外部的には旅をする正当な理由が見当たらないので、自分の口で、外部的な理解を求めるには旅に出る理由を自己言及しなければならない。ああつかれたので続きは明日書こう・・