セブ島でアルゴリズム行進


  • アルゴリズム行進ではミクロでシンプルだけど非対称な動きをマクロに見ると、なにか意味のあるような無いような、そんな不思議な雰囲気が面白いのだと思います。統計力学のようです。キャンプファイヤーで揺らめく炎の動きや、川の水面はいつまで眺めていても飽きないのだけど、なんかそんな感じでもあります。こんなことしてる人もいますが、気持ち超絶わかります。てか俺も入れてくれ。脳科学者もなんだか気になっているようです。
  • さて、こちらを見てください。


  • これはフィリピンはセブ島のCPDRC(セブ地区拘留更正施設)で撮影された967人の囚人によるアルゴリズム行進の映像です。ちなみにワールドレコードだそうです(あたりまえ)。って、冷静に書いてますが、これを見たときの興奮度合いはなんつーかもー近年にないくらいでした。瞬間沸騰とはこのことか。てかこんなんみて興奮してないで仕事しろよ。
  • ビデオから分かることはほとんどないので、急いでいろんな検索語でこの映像の正体を突き止めるべく検索職人となりましたが、そもそも当時(4,5日前)はGoogle(cebu, algorithm,march )=1件だったのでさっぱり真相わからず*1。ので、いてもたってもいられなくなってメールをyou tube経由で送ってみました。

私は日本のXXで働いているXXというものです。
あなたの投稿されたアルゴリズム行進に大変興味をもち、メールをさせていただきました。
彼らはなぜアルゴリズム行進をしているのでしょう。
どうやって彼らはこの奇妙な踊りをしったのでしょう?
(中略/質問多数)
もうワールドレコードは申請しましたか?

このクールな出来事の詳細を教えていただければ大変ありがたいのですが。
Best regards,
XX

PS. 7,8年前にセブ島にいったことがあります。モアルボアルというところにスキューバダイビングにいきました。本当によい場所で今でもまた訪問したいと思っています。

  • 最後のPSはちょっとお愛想ですw そしたらこんな返事がきました。

Hello XX,

私の名前はYYで、セブ警察でコンサルタントをしています。私の仕事の一つは地方刑務所CPDRCの監督をすることで、ZZZ, Cebu Cityにあります。あなたが見たアルゴリズム行進をしている人々は我々の刑務所の受刑者で、受刑者の更正における私のコンセプトの一つは、運動プログラム(physical fitness program)によるものなのです。

ほかのどのphysical fitness programとも違って、counting or manual cadence(行進?)のかわりに私は彼らの訓練に音楽を取り入れました。受刑者はこの種の運動を受け入れやすく、これが効果的であることが証明されました。彼らはこの運動を楽しんでいるのです。

あなたが気づいたように、ある音楽にあわせて受刑者のダンスと更新による前の訓練(の動画)を投稿しました。その一つはvillage people(村人?)によるYMCAです、我々が取り入れる全ての訓練はだんだん難しくなっており、それが、いってみれば、私が我々の社会の何百もの犯罪者を更正させることができることを証明するために、日本のアルゴリズム行進を思いついた理由です。

アルゴリズム行進セブ島の前の県知事の81歳の誕生日に、政府の高官といっしょに刑務所を訪れたときに発表されたものです。あなたのように、彼らも自分が見たものが信じられなかったようです!

いつかCebu島に来てください。Malapascua島にいってthresher sharks(オナガザメ)を見ましょう。私もダイバーなんですよ!

メールをありがとう。
Best regards.

  • なんというか、とっても高度な英文レターが帰ってきて、びびりました。この映像の裏には、YYさんの熱い思いが!と思うと、ただただおもしろがっていたのがなんか悪いような気持ちにもなりました。You tubeでの映像は、一次情報源にあたることができるという意味で、報道を変えていくのかもしれないとちょっと思った矢先、16億5000万USDでyou tubegoogleに買収されました。ま、それがどうということではないけれど。ちょっとしんなり。

*1:今は808件まで増えてます