ビールがおいしい、というのは、空気がおいしい、というようなものだ

  • ビールがおいしい、というのは、空気がおいしい、というようなものだ。常に必要であり、そこになければならないものだ。ワインや日本酒とは違う。彼らは、香りと味を楽しむために、心を傾け、大事に味わう必要がある。おいしく飲むためには、うまいつまみも用意するべきだ。もし用意できなかったとしたら、悔しい思いをするか、飲まない決意をするか、どちらかだ(たいていは飲まない決意をする)。
  • ビールなら、つまみがうまかろうが、まずかろうが、なかろうが、問題ない。楽しいときも、悲しいときも、うれしいときも,つらいときも、ただ、ごくごくと飲む。空気を遠慮なくすうのと同じだ。ビールの原風景は、数々の悲惨で乱暴で親密な飲み会だ。飲みきれない大量のビールの匂いと苦味から、その昔の風景は切り離せない。
  • モルツが一番好きだ。理由はわからないが、モルツの味が好きだ。サントリーのビールシェアが一番でないのが不思議でならない。味もコクも、舌によくなじむ。20年近く同じ味だったのらしいモルツの味が3/14から変わる。「ビールの雑味につながる部分」を取り出すことに成功したらしい。だから、モルツの味が変わるらしい。僕の空気の味が、3/14から変わる。
  • 新しいモルツの味が、かわらずおいしいものでありますように。どうか神様。どうか神様。

see also, THE MALT'S <ザ・モルツ> ビール サントリー